鳴くのが下手なウグイスに、今日もあなたはしかめっ面。
「これじゃあ、とうぶん春はやってこねぇな」
ああ、この町じゃ、「好きだ」とも言えやしない。
そっと口を閉ざすと、ドロドロしたなにかを飲み込んだ。
イヌのようにしっぽを振って、ヘラヘラした悲しみを食った。
それでも腹は満たされない。腹の虫はおさまらない。
「なにをクヨクヨしてんだ。オレ様にもっとウマイもん食わせろや」
なんて言ってるかもしれない。
飛ぶのが上手なウグイスに、今日もあなたはしかめっ面。
そして、口笛ふいて行く。どこぞと知れぬ道を行く。
ああ、ワタシは誰のために泣いているのだろう。
ありのままの姿で、ありのままの声で、ありのままの言葉で、
そう振りかざしてみても、それをどう乗りこなせばよいのやら。
ああ、ワタシは誰のために生きているのだろう。
閉ざしたなにかが溢れだしそうだ。
噛みころした悲しみがよみがえりそうだ。
「おまえさんの魂は死にやしないよ」
形を変え、色を変え、時を越えて生き続ける。
草木は芽吹き、花を散らせて、小さな実りにほほえみかける。
「この世界はね、とてもおおきな一つの生命で、ぼくらはそのなか息づいてるんだ」
なんて言ってるかもしれない。
あなたがひかりとなれ